スパイン調整(シャフトの向き) |
ゴルフクラブ数値.comでは、リシャフト時のスパイン調整(シャフトの向き)に関して、
以下の4つのオプションをご用意しております。
シャフトの振動面に合わせて、シャフトの最も剛性の弱い向きが飛球線斜め45°になる向きで
シャフトを装着する。(当店独自のスパイン調整方法です。)
シャフトの最も剛性の弱い向きがが飛球線方向を向くようにシャフトを装着する。
(一般的に行われている方法に近いスパイン調整方法です。)
スパイン調整は行わず、シャフトのロゴのプリントが真上にくるようにシャフトを装着する
スパイン調整は行わず、シャフトのロゴのプリントが真下にくるようにシャフトを装着する
1または2をご希望のお客様はシャフトご購入時に「スパイン調整する」をご選択ください。
3または4をご希望のお客様はシャフトご購入時に「スパイン調整しない」をご選択ください。
以降、スパイン調整の詳細について、ご説明いたします。
スパイン(Spine)とは英語で「背骨」という意味です。
シャフトのスパインとは、カーボンシャフトの製造段階で出来てしまうシャフトの背骨みたいなものです。
カーボンシャフトは円筒状に出来ており、カーボンシートを芯棒に幾重にも重ね合わせて作ります。
その際、巻き始めと巻き終わりがあり、これがシャフトのやや硬い部分として残ります。
下図はカーボンシャフトの断面を拡大したものだとお考えください。
ちょっと強調して描いていますが、シャフトは左の@のように完全に均一な円筒ではなく、
右のAのように外壁の一部が厚くなっている円筒であり、この外壁の厚い部分がスパインです。

![]() | シャフトにスパインが存在することにより、シャフトの剛性は、 赤矢印の向きで強くなり、青矢印の向きで弱くなります。 別の言い方をしますと、シャフトは赤矢印の向きで硬くなり、 青矢印の向きで軟らかくなります。 カーボンシャフトの場合、一本のシャフトの中で、 最も硬い向きの剛性と最も軟らかい向きの剛性の差は、 小さいものは1%程度、大きいものでは2%を超えます。 スチールシャフトはカーボンシャフトに比べると外壁の厚さが 均一で、最も硬い向きの剛性と最も軟らかい向きの剛性の差は ほとんどが1%未満です。 |
![]() | トゥダウンとは、インパクト付近でシャフトが下向きに しなることを言います。左の写真で、シャフトがわずかに 下向きにしなっているのが判りますでしょうか。 これがトゥダウンです。 よくスパインとトゥダウンは、同じ文脈で語られるます。 「スパインが6時の方向を向くように シャフトをヘッドに装着すれば、 トゥダウンを小さくすることができる」という具合に。 これは嘘ではありませんが、視点がかなりミクロです。 次項でその理由をご説明します。 |
トゥダウンは、ヘッドスピードが速いプレイヤーほど大きくなり、シャフトが軟らかいほど大きくなり、
ヘッドの重心距離が長いほど大きくなります。
仮に、タイガー・ウッズが60m/sのヘッドスピードで、グニャグニャに軟らかいシャフトが装着された、
重心距離が48mmのヘッドのドライバーをマン振りしたら、一体どのぐらいトゥダウンするでしょうか?
(ちなみに、48mmというのは、ドライバーヘッドの中でも極端に長い重心距離です。)
答えは物理学で決まっていて、トゥダウンの量は最大でも48mmです。
どんなにヘッドスピードが速くても、どんなにシャフトが軟らかくても、
トゥダウンの最大値は重心距離の長さまでなのです。
同じヘッドスピードでスイングした場合、トゥダウンの量はシャフトの軟らかさに比例すると考えられます。
一本のシャフトの最も硬い向きの剛性と最も軟らかい向きの剛性の差は大きくても2%程度です。
このことから、一本のシャフトの最も硬い向きと最も軟らかい向きのトゥダウンの差は大きくても
0.96mm(48mm × 0.02)程度であると言えます。
ただし、0.96mmは、タイガーとグニャグニャシャフトと重心距離48mmのヘッドと2%のスパインの場合です。
現実的には、我々のヘッドスピードは60m/sよりも遅く、我々のシャフトはグニャグニャではなく、
ドライバーの重心距離の平均値は40mmで、大半のシャフトのスパインの影響は2%よりも小さいです。
従いまして、一本のシャフトの最も硬い向きと最も軟らかい向きのトゥダウンの差はコンマ数mmの世界です。
「視点がかなりミクロ」という意味がお解りいただけたでしょうか。
シャフトのスパインをどの向きに装着しようが、ある程度のトゥダウンは発生するのであって、
スパインの向きによって減らせる量はほんのわずか(1mm未満)なのです。
スパイン調整のメインの目的は「トゥダウンを減らすこと」ではありません。
スパイン調整の真の目的は「シャフトの振動を安定させること」です。
ゴルフクラブのグリップ側を固定し、ヘッド側を持ち上げて手を離すと、シャフトは振動します。
スパイン調整されていないゴルフクラブの場合、シャフトの振動面が徐々にずれていき、
振動が楕円軌道を描き始めます。これは、スパインの影響が1%もあれば発生します。
ひどい場合(スパインの影響が2%以上ある場合)には縦振動が90度ずれて、横振動になってしまいます。
シャフトは最も剛性の弱い向きで振動したがります。
シャフトの最も剛性の弱い向きを、スイング中に発生するシャフトの振動の面に合わせることにより、
シャフト自身が振動したがっている方向とシャフトの振動の面が一致し、振動が安定します。
「百聞は一見に如かず」と申しますので、当店ブログのこちら↓の記事をご参照くださいませ。
クリック → ゴルフクラブ数値.com店長ブログ記事「シャフトのスパイン調整はするべきか?」
スイング中にシャフトはどのような向きで振動するのでしょうか?
まずは、切り返し直後にヘッドにどのような力が働き、シャフトがどういう向きにしなるか、
ということを考えてみましょう。

ヘッドには、スイングプレーンに沿った方向に、慣性の力(ヘッドがその場に留まろうとする力)が働きます。
上の写真で言うと、赤矢印の方向に力が働きます。そして、その方向にシャフトがしなります。
上の写真で赤の四角で囲った部分を切り取って、ぐるりと回転させて、拡大したものが下の写真です。
ヘッドを中心にして考えると、下の写真の赤矢印の方向に力が加わり、その方向にシャフトがしなります。

次にインパクトの直前に、ヘッドにどのような力が働き、シャフトがどういう向きにしなるか、
ということを考えてみましょう。以下の2枚の写真がヒントになります。

左の写真ではシャフトがわずかに前方(飛球線方向)にしなっているのが判ります。
右の写真ではシャフトがわずかに下方に(別の言い方をするとプレイヤー方向に)しなっているのが判ります。
インパクト直前のシャフトのしなりは、必ずこうなります。
ヘッドにはシャフトのしなり戻りの力と遠心力の2つの力が働いており、
前方かつプレイヤー方向にシャフトがしなるのです。
ヘッドを中心にして考えると、下の写真の青矢印の方向に力が加わり、その方向にシャフトがしなります。

この写真から明らかなように、スイング中にシャフトはヘッドを斜めに貫く平面上(赤と青の矢印の方向)で
振動します。黄色の矢印の面(飛球線方向)で振動する訳ではありません。
このことから、振動数を計測する際にも、どの方向の振動数を計測すべきかが必然的に決まります。
ヘッドを斜めに貫く平面上(赤と青の矢印の方向)が、振動数を計測すべき正しい向きです。
当店では、振動数の計測も、リシャフト時の振動数の調整も、この方向で行います。
世間で一般的に行われているスパイン調整は、「スパインの位置(シャフトの最も剛性の強い向き)
を見つけて、それを6時の方向(下向き)に合わせる」というものです。
これは間違いではありませんが、ベストな方法でもありません。
その理由は、スパインは一本のシャフトに二箇所以上あり得るからです。
スパイン調整の目的は振動を安定させることであり、振動はシャフトの最も剛性の弱い向きで安定します。
シャフトの最も剛性の弱い向きを当サイトでは「アンチ・スパイン」と呼ぶことにします。
スパインが一本のシャフトに2箇所以上ある場合(例えば強いスパインが一箇所、弱いスパインが一箇所、
計二箇所あるというような場合)、強い方のスパインの向きとアンチ・スパインの向きは90度にはなりません。
見つけるべきはスパインではなく、「アンチ・スパイン」です。
そして、ベストなスパイン調整とは「アンチ・スパイン」を特定の方向に向けることです。
当店では、アンチ・スパインを下の写真の赤の方向の範囲に向けるというスパイン調整を行っております。

当店でリシャフトを行って頂く場合、シャフトの向きは以下の4つのオプションの中からお選び頂けます。
シャフトの振動面に合わせて、アンチ・スパインが飛球線斜め45°になる向きで
シャフトを装着する。(当店独自のスパイン調整方法です。)
アンチ・スパインが飛球線方向を向くようにシャフトを装着する。
(一般的に行われている方法に近いスパイン調整方法です。)
スパイン調整は行わず、シャフトのロゴのプリントが真上にくるようにシャフトを装着する
スパイン調整は行わず、シャフトのロゴのプリントが真下にくるようにシャフトを装着する
他店さんとは、ここが違います。
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