シャフトのキックポイント

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シャフトのキックポイントとは

シャフトのキックポイント(調子とも言われます)とは、「先調子」、「中調子」、「元調子」などのことです。英語では、先調子は「Low Kick Point(ロー・キックポイント)」、中調子は「Middle Kick Point(ミドル・キックポイント)」、元調子は「High Kick Point(ハイ・キックポイント)」と呼ばれています。

キックポイントは、端的に言うと、シャフトのどの部分が最もしなり易いかを表します。先調子はシャフトの先端側がしなり易く、中調子はシャフトの中央付近がしなり易く、元調子はシャフトの手元側がしなり易い、ということになります。でも、本当はもう少し複雑な話なんです。

シャフトの剛性分布とは

シャフトのキックポイントについて正しく理解するために、シャフトの「剛性分布」についてご説明します。

シャフトの剛性分布

                    
                    
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上のグラフは、シャフトの剛性分布グラフと呼ばれるものです。横軸はシャフトのどの辺の部分かを示します。チップとはシャフトの先端側部分(ヘッドが取り付けられる側)、センターとはシャフトの中央部分、バットとはシャフトの手元側部分(グリップが取り付けられる側)です。

                    
                    
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縦軸はシャフトのそれぞれの部分の硬さです(簡略化のため、グラフから数値は抜いてあります)。硬さの測定方法は、シャフトの硬さを測定する部分の両脇150mmの場所を固定し、硬さを測定する部分に力を加えて、シャフトを2mm曲げるために何kgの重さを要したかを測定します。

シャフトの剛性分布グラフにおいて、まず最初に言えることは、全てのシャフトは、チップ側が最も軟らかく、バット側に移動するにつれて徐々に硬くなり、バット側が最も硬くなるということです。シャフトは、チップ側が最も細く、バット側に移動するに従って徐々に太くなり、バット側が最も太いです。細い部分の方が軟らかく、太い部分の方が硬いんですね。

シャフトのキックポイントに関して、よくある誤解は、例えば中調子ならシャフトの中央付近だけが他の部分よりも剛性が弱く、シャフトがその部分でしなる、というものです。シャフトの一部分だけが他の場所に比べて著しく剛性が弱いということはありません。そういうシャフトを作ってしまったら、その剛性の弱い部分でシャフトが折れてしまいます。シャフトは必ずチップ側からバット側に向かって徐々に徐々に硬くなっていきます。

   

   

                    
                    
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シャフトのキックポイントの正体

さて、下に3つの似たような剛性分布グラフがありますが、いったい何が異なっているでしょうか?

剛性分布(傾き)

異なっているのは、線の傾きですね。緑は傾きが急で、青は傾きが中ぐらいで、赤は傾きが緩やかです。そして、これがシャフトのキックポイントの正体です。緑が先調子で、青が中調子で、赤が元調子です。それぞれのキックポイントのシャフトのしなりのイメージを、強調してイラストで表すと以下のようになります。

キックポイント(イラスト)

先調子のシャフトは、元々硬いバット側が更に硬いためバット側はほとんどしなりませんが、元々軟らかいチップ側が更に軟らかいためチップ側が大きくしなります。そして、しなり戻るときもチップ側だけが「シュシューン」としなり戻ります。このタイプのシャフトは、俗に言う「ヘッドが走る」という言葉で表現されます。

                    
                    
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中調子のシャフトは、バット側もセンターもチップ側も全てが均等にしなる感じです。しなり戻るときも全体が一気に「ビュン」としなり戻ります。

元調子のシャフトは、相対的にはバット側が軟らかいわけですが、バット側は元々が硬いため、結果としてシャフトのしなりは小さくなります。チップ側も硬いため、あまりしなりません。

先調子、中調子、元調子、それぞれのシャフトの特徴

先調子のシャフトは、球のつかまりが良くなるので、どちらかと言うと右が怖いプレイヤーに適します。また、先調子のシャフトは先端だけがしなるため、インパクトロフトが大きくなり、弾道が高くなります。

元調子のシャフトは、球のつかまりが悪くなるので、どちらかと言うと左が怖いプレイヤーに適します。また、元調子のシャフトは手元側でしなるため、インパクトロフトはあまり大きくならず、弾道が低くなります。

中調子のシャフトは、先調子と元調子の中間です。

調子係数とは

シャフトのフレックス(R/S/Xなど)に対するメーカーの基準が曖昧なのと同様に、シャフトのキックポイントに対するメーカーの基準も曖昧です。上記のグラフの直線の傾きがどれぐらい急であれば先調子で、どれぐらい緩やかであれば元調子なのか、それは各メーカーが独自の基準で決めています。モデルが異なれば、同じキックポイントのシャフトであっても、剛性分布は異なります。

シャフトのキックポイントをメーカーをまたがって客観的な統一基準で比較できるように、当サイトでは、「調子係数」という数値を基にしたシャフトのキックポイントを掲載しています。調子係数は以下の式で計算されます。

調子係数

調子係数の数値が小さいほど、そのシャフトはヘッドが走り易く、先調子であることを示し、調子係数の数値が大きいほど、そのシャフトはヘッドが走り難く、元調子であることを示します。ゴルフクラブ数値.comでは、調子係数とキックポイントの関係を以下のように定義しています。

ドライバー・フェアウェイウッドシャフトの場合

13未満 先調子
13以上17未満 先中調子
17以上21未満 中調子
21以上25未満 中元調子
25以上 元調子

アイアン・ユーティリティーシャフトの場合

25未満 先調子
25以上30未満 先中調子
30以上35未満 中調子
35以上40未満 中元調子
40以上 元調子

   

   

                    
                    
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シャフトのセンター部分が軟らかく設定されているタイプ

冒頭の剛性分布グラフは、簡略化のために、グラフが直線になるケースをご紹介しましたが、実はシャフトの剛性分布グラフは常にまっすぐな直線になるわけではありません。多くのシャフトは、下のグラフのようにセンター部分が若干軟らかめに設定されています。

剛性分布(粘り)

センター部分が軟らかく設定されているシャフトのしなりのイメージを、イラストで表すと下図のようになります。

剛性分布(粘り)

先ほどの直線的な剛性分布グラフの場合のしなり方↓と比べてみましょう。

キックポイント(イラスト)

先調子と元調子に関しては、しなりの頂点がセンターよりに移動し、中調子に関しては、センター部分のしなりが強調されるような感じになります。このセンター部分のしなり方が、俗に言う「シャフトの粘り」です。シャフトがしなり戻る時も、「シュシューン」とか「ビュン」という感じではなく、「グォ~~ン」という感じで粘っこく戻ってきます。

粘り系シャフトと弾き系シャフト、それぞれの特徴

センター部分が軟らかく設定されているタイプのシャフトは「粘り系シャフト」と呼ばれます。粘っこく、ゆっくりとしなり戻るため、ゆったりとしたテンポで、ボールを運ぶようなイメージでスイングする「スインガー」タイプのプレイヤーに合いやすいです。

また、粘り系シャフトは、スイング中にシャフトのしなりを感じ易いという特徴があります。シャフトのしなりによって、シャフト自体がスイングの「タメ」を作ってくれるという効果が期待できます。切り返し直後のシャフトのしなりをプレイヤーは敏感に感じ取り、切り返し時の「間」が自然にできるので、自分から手で打ちに行こうとするのが抑えられます。

この時、切り返しで手が下に落下するので、クラブをインサイド軌道に乗せ易くなります。このように、粘り系シャフトには、アウトサイドインのスイング軌道を矯正する効果が期待できます。

センター部分が硬く、剛性分布グラフの線が直線的になるタイプ(またはセンター部分が非常に硬く、グラフが山なりになるタイプ)のシャフトは「弾き系シャフト」と呼ばれます。一気に素早くしなり戻るため、速いテンポで、ボールを叩くようなイメージでスイングする「ヒッター」タイプのプレイヤーに合いやすいです。

また、弾き系シャフトはしなりを感じ難いという特徴があります。このため、シャフトがインサイドから寝て降りてきてしまうプレイヤーでも、シャフトをアウトサイドから立てて下ろし易くなります。このことから、弾き系シャフトには、インサイドアウトのスイング軌道を矯正する効果が期待できます。 

シャフトの剛性分布とスイングタイプ

以上のことから、シャフトの剛性分布とスイングタイプの関係は下表のようになります。

剛性分布とスイングタイプ

ただし、これはあくまでも一般論です。最も重要なことは、そのシャフトで気持ち良く振りぬけることと、ボールが狙った方向に飛ぶことです。上表はあくまでも参考基準であり、絶対基準ではありません。

シャフトの剛性分布の市場平均

シャフトの剛性分布の市場平均値は以下の通りです。

<ドライバー・フェアウェイウッド シャフト>

剛性分布市場平均(DR/FW)

調子係数市場平均(DR-FW)

<アイアン・ユーティリティー シャフト>

剛性分布市場平均(Iron)

調子係数市場平均(Iron)

 

(振動数の補足)チップカットをすると、なぜ振動数が大きくなるのか

シャフトの硬さ(振動数)」において、チップカットにより振動数が大きくなることを述べました。この理由は、シャフトの剛性分布グラフで考えると簡単に解ります。、チップカットをすると、シャフトのより硬い部分が「採用」されます。

下の図で言いますと、46インチのシャフト全長の中で、同じ長さを切り出すにしても、チップカットをしない場合には図の緑の部分を切り出すことになりますが、チップカットをすると図の赤の部分を切り出すことになります。赤の部分の方がシャフトが硬くなるのは一目瞭然ですね。

チップカットをすると、なぜ振動数が大きくなるのか

また、チップカットに関して、よくある誤解は、「チップカットをすると元調子が中調子に変わったり、中調子が先調子に変わったりするのではないか」というものです。そんなことはありません。上の図で解る通り、シャフトの特性は変わらずにシャフト全体が硬くなるだけです。センター部分が軟らかいタイプのシャフトのチップカットをする場合でも、0.5~2.0インチぐらいのチップカットによってシャフトの特性が大きく変わったりすることはありません。

  

粘り系 or 弾き系、先 or 中 or 元調子の具体例

シャフトは、その剛性分布により、以下のように15通りに分類されます。

シャフト剛性分布タイプ

当サイトの数値ページで実際の剛性分布グラフをご参照ください。剛性分布グラフは各数値ページの下の方にあります。

 

実際のシャフトの数値

実際のゴルフクラブの数値を数値ページでご参照ください。

         

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